レボタス

商品概要

商品名	レボタス
内容量	250mgの場合：1箱/5錠、1シート/5錠 500mgの場合：1箱/10錠、1シート/10錠
効果・効能	クラミジアやマイコプラズマ、レジオネラといった細菌に幅広く抗菌作用をもち、グラム陽性菌と陰性菌の両方に効果があります。 効果効能の1部として、肺炎球菌をはじめ、マイコプラズマ肺炎にも有効です。また、化膿したニキビや副鼻腔炎、膀胱炎などにも使用されます。喉の炎症にも効果を発揮しています。
用法・用量	1日1回、1回500mg
有効成分	レボフロキサシン
形状・剤形	錠剤（経口服用タイプ）
副作用	多くの副作用の１部として、主な副作用として下痢の症状が報告されています。下痢による脱水を防ぐために水分をしっかり取りましょう。 低頻度ですが、光線過敏症という日光を浴びた皮膚が赤くなり、ひどいときは水ぶくれになる副作用もあります。皮膚の弱い人や長い期間服用する際には、できるだけ直射日光を避けましょう。
メーカー	Intas Pharma
発送国	香港など

レボタスはクラビットのジェネリック医薬品で、有効成分レボフロキサシンを含有する抗生物質であり、肺炎球菌やブドウ球菌など幅広い細菌に対して殺菌効果があります。幅広い細菌効果があるため、多くの感染症を効率よく治療することができ、薬の大部分が尿と共に排泄される薬のため、尿路感染症に対しても使用することができます。

レボタスの作用は薬の服用量を多くするほど、殺菌作用が強くなる「濃度依存型薬物」に分類されます。従来は100㎎を1日3回の低用量で使用していたこともあったそうですが、濃度依存型薬物を低用量で長く使用し続けていると、薬に対して耐性を持つ「耐性菌」が出現することがあります。耐性菌の出現を回避して薬の効果を最大化させるためには、「一回の投与量を多くする」という使い方が適切です。

現在の用法である「500㎎を1日1回服用する」は低用量に比べて、高い初期殺菌効果や耐性菌の出現を抑制していることが明らかになっています。

抗生剤の中でも濃度依存型薬物である特徴により、1日1回服用することで感染症を改善させる薬がレボタスです。

レボタスの有効成分レボフロキサシンは、クラミジアや淋病といった性器の感染症に効果があります。性感染症は、性行為によって感染する病気であり、重症化しないように早期に発見し・早期に治療をすることが重要になってきます。

膀胱炎（ぼうこうえん）にも使用されることがあります。膀胱炎は細菌によって炎症を起こした状態であり、排尿時の痛み・トイレが近くなる・尿が濁るなどの症状が見られます。

この他にも細菌やウイルスの感染によって、鼻の穴の中の一部分に膿がたまって鼻に炎症が起き、息のつまりや嫌な臭いがする副鼻腔炎（ふくびくうえん）の治療にレボフロキサシンが使用されることがあります。

更に、喉頭炎（こうとうえん）や気管支炎、扁桃炎、肺炎でなどの呼吸器系の症状に対してもレボフロキサシンは使用されることがあります。

ただし注意点として、レボフロキサシンは風邪の原因といわれているウイルスに対しては効果がありません。風邪の原因のウイルスに感染した後に別の細菌に感染を受けることがあります。このようにある感染症に続いて別の感染症に感染することを「2次感染」いいます。病院でレボフロキサシンはこの2次感染の治療や予防のために処方されることがあります。

上記で紹介した効果効能はいずれの場合も、レボタスの服用で必ず効果があるとは限りません。病院に行くことが出来るのであれば、医師に相談し適する治療薬を処方してもらうことをおすすめします。

1回の用量	1回500㎎
1日の服用回数	1日1回
服用間隔	24時間間隔
服用のタイミング	1日のうちいつでも。翌日以降は服用するタイミングは同じにするようにしてください。

①耐性菌の出現を抑制するため、用量調節時を含め分割投与は避け、必ず1日量を1回で投与すること。

②腸チフス、パラチフスの場合、レボフロキサシンとして14日間投与すること。

③炭疽の発症及び進展の抑制には、欧州医薬品庁(EMA)が60日間の投与を推奨している。

レボフロキサシンには「ヒトの細胞に対しては作用せず細菌に対して毒性を示す」抗生物質特有の働きがあります。この働きを「選択毒性」といいます。

細菌はDNAの複製によって細胞分裂を行うことで増殖しています。DNA複製に必要な酵素として「DNAジャイレース」があります。これは、二重らせん構造をしているDNAに対してDNAの鎖を切断、それによりねじれを解消させDNAを読み取りやすくさせることが出来ます。この過程があって複製が出来、合成・増殖が可能となります。

レボフロキサシンはこのDNAジャイレースを阻害します。それにより細菌はDNAの合成ができず、細胞分裂が抑制され、細菌を死滅させることができるのです。ヒトにはDNAジャイレースが存在しません。この違いが細菌に対して選択的に毒性を発揮させることが出来るのです。

レボタスの副作用として、発疹、不眠、めまい、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢、腹部の不快感、腹痛などが報告されています。このような症状に気づいたら医師または薬剤師に相談してください。

また、まれに下記のような症状があらわれた場合、【】内に示した副作用の初期症状である可能性があります。その場合は、ただちに使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

• •紅斑、寒気、呼吸困難、顔面蒼白、冷汗【ショック、アナフィラキシー】
• •発熱、紅斑、水疱、びらん【中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群】
• •筋肉が発作的に収縮する【痙攣】
• •動悸がする、胸が痛い、胸の不快感がする【QT延長、心室頻拍（Torsades de pointesを含む）】
• •発熱、全身倦怠感、尿量減少、手足や顔のむくみ【急性腎不全、間質性腎炎】

上記は起こりうるすべての副作用を記したものではありませんが、上記以外に気になる症状が出たら医師または薬剤師に相談する事をおすすめします。

レボタスを使用してはいけない人

• •妊娠・妊娠している可能性のある方
• •小児等
• •レボフロキサシンに過敏症のある方

レボタスの使用に注意する人

• •高齢者（腱の障害が出ることがあります）
• •腎機能が低下している方（主に腎臓から排泄されるため、腎機能の低下で血中濃度が必要以上に高くなることがあります）
• •てんかんの既往がある方（けいれんを起こすことがあります）
• •不整脈や虚血性心疾患などの重篤な心疾患のある方（QT延長を起こすことがあります）
• •重症筋無力症の方（症状を悪化させることがあります）
• •大動脈瘤又・大動脈解離、大動脈瘤又は大動脈解離の既往、家族歴若しくはリスク因子 （マルファン症候群等）を有する方

（海外の 疫学研究において、フルオロキノロン系抗菌薬投与後 に大動脈瘤及び大動脈解離の発生リスクが増加したと の報告があります。必要に応じて画像診断を受けるようにしてください）

併用禁忌

• •レボタスの薬との併用禁忌はありません。

併用注意

• •フェニル酢酸系又はプロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛薬（例 フルルビプロフェン等）（けいれんを起こす恐れがあります）
• •アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸薬等・鉄剤（水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸鉄等）（レボタスの効果を減弱する恐れがあります。これらの薬剤はレボタス投与後１～2時間後に投与してください）
• •ワルファリン（ワルファリンの作用を増強する報告がされています）
• •QT延長を起こすことが知られている薬剤（デラマニド等）（QT延長を起こす恐れがあります）
• •副腎皮質ホルモン剤（プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン等）（腱障害のリスクが増大する報告がされています）

レボタスは併用禁忌こそありませんが、使用してはいけない方や注意が必要な方・薬剤が多い薬になります。使用に不安がある方は、医師または薬剤師に相談してください。

参考サイト

• •医療用医薬品 : クラビット｜KEGG
• •クラビット インタビューフォーム

Q：飲み忘れた場合どうしたら良いですか？

A：飲み忘れの場合は、気がついた時点で1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は、次の服用タイミングに１回分を飲んでください。１回分を一度に飲まないようにしてください。

Q：レボタスの1日量を2回に分けて服用しても良いですか？

A：前述しましたが、レボタスの有効成分のレボフロキサシンは濃度依存型の薬物で、1日の投与回数を複数とするよりも、1回の投与量を増量する方が有効かつ耐性菌の抑制が期待できると考えられています。耐性菌の出現を抑制するため、1日量を分割せず、1日量を1回で投与してください 。

Q：妊婦・妊娠している可能性がある方にレボタスを使用して良いですか？

A：先発品のクラビット錠の添付文書によると、炭疽等の重篤な疾患以外では、妊婦又は妊娠している可能性のある女性は禁忌に該当します。投与しないでください。と記載されています。

動物実験（ラット）で胎児器官形成期の投与において、胚・胎児死亡率の増加、化骨遅延等の発育抑制作用及び骨格変異出現率の増加が報告されています。

よって、自己判断で使用せず妊婦・妊娠している可能性がある方は受診することを強くおすすめします。

Q：授乳中にレボタスを使用して良いですか？

A：禁忌ではありませんが、クラビットの動物実験のデータでヒトの乳汁中の移行が高いと報告されています。後述しますが、レボフロキサシンは小児に対して関節異常の報告があり禁忌です（炭疽等の重篤な疾患を除きます）。よって、授乳中のレボタスの服用はおすすめ出来ません。自己判断で使用せず受診することを強くおすすめします。

Q：小児の方にレボタスを使用して良いですか？

A：少し触れましたが、炭疽等の重篤な疾患以外では、小児等は禁忌に該当します。と記載されています。なので投与しないでください。

小児等を対象とした臨床試験は実施していませんが、動物実験（幼若犬、若い成犬（13ヵ月齢）、幼若ラット）で関節異常が認められています。よって、自己判断で使用せず小児の方は受診することを強くおすすめします。