マンジャロをやめたらリバウンドする?体重が戻りやすい理由と、やめる前に知っておきたいこと
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「マンジャロで体重が落ちてきたけれど、やめたら元に戻ってしまう?」「ずっと続けないといけないの?」。続けるうちに、やめどきや、やめたあとのことが気になってくる方は多いのではないでしょうか。
先に答えを書くと、臨床試験では、やめた人の多くで体重が戻る傾向がみられました。ただし、すぐに全部が元どおりになるわけではなく、やめ方とその後の過ごし方が大切です。この記事では、試験でわかった数字、戻りやすい理由、やめる前に医師と相談しておきたいこと、やめたあとの生活のポイントをまとめました。
そもそもマンジャロは、どんな薬?
マンジャロは、チルゼパチドという成分の週1回の注射薬で、日本では2型糖尿病の薬として承認されています。肥満症には、同じ成分のゼップバウンドが2024年12月に承認されました。
| チルゼパチドの基本 | |
|---|---|
| はたらき | GIPとGLP-1という2つのホルモンの受け皿(受容体)に作用し、血糖値を下げるほか、食欲をおさえ、満腹感を長く保つはたらきがあります |
| 使い方 | 週1回、自分で皮下に注射します |
| 日本での承認 | マンジャロは2型糖尿病。ゼップバウンドは条件を満たす肥満症(2024年12月承認)と、肥満をともなう一定以上の睡眠時無呼吸症候群。どちらも医師の処方が必要な薬です |
※マンジャロ・ゼップバウンドの添付文書、日本イーライリリーの発表資料より。
個人輸入の注意点やリベルサスとの違いは、マンジャロは個人輸入できる?のコラムに、ネットで買うリスクはマンジャロをネットで買うのはやめた方がいい理由のコラムにまとめています。
マンジャロをやめると、体重はどうなる?
36週使ったあとに偽薬(有効成分の入っていない薬)へ切りかえた人は、36週時点の体重から、その後の1年で平均約14%増えました。続けた人は、さらに約5.5%減っています。

この試験(SURMOUNT-4)は、糖尿病のない肥満や過体重の成人670人を対象に、チルゼパチド(マンジャロ・ゼップバウンドと同じ成分)を続けた場合とやめた場合を比べたものです。2型糖尿病の人では、結果が異なる可能性があります。やめた人の体重は増えましたが、88週の時点でも、平均では開始時より低い状態でした。また、続けた人の約9割が、それまでに減った体重の8割以上を保てていたのに対し、やめた人では約17%にとどまりました。
| 体重80kgの人にあてはめると(平均値での計算例) | |
|---|---|
| 使いはじめ | 80kg |
| 36週後 | 約63kg(全員が使っていた時点) |
| 88週後・続けた人 | 約60kg |
| 88週後・やめた人 | 約72kg |
※SURMOUNT-4の平均値(開始時から36週で20.9%減、88週で続けた人25.3%減・やめた人9.9%減)をあてはめた計算です。実際の変化は人によって大きく違います。
ほかのGLP-1の薬でも、やめると戻る?
同じような薬のセマグルチド(ウゴービやリベルサスと同じ成分)の注射でも、やめて1年で、減った体重の約3分の2が戻ったと報告されています。体重と一緒に、血圧や血糖値なども元に近づいていました。
| セマグルチドをやめた試験(STEP 1延長試験) | |
|---|---|
| 使っていた期間 | 68週で、開始時から平均17.3%減 |
| やめて1年後 | 減った分のうち11.6ポイント分が戻り、開始時からは平均5.6%減 |
| 体重以外 | 血圧や血糖値、コレステロールなど、薬で良くなった値の多くが開始時の値に近づいた |
※Wilding JPH, et al. Diabetes Obes Metab. 2022 より。週1回2.4mgの注射と生活習慣の指導を受けた、糖尿病のない人が対象です。
マンジャロに限らず、この種類の薬は「使っている間に効く薬」と考えられています。論文の著者たちも、肥満は長く付き合う病気であり、体重と健康を保つには治療を続けることが必要になりそうだと述べています。やめたあとは体重だけでなく、健康診断や血液検査の数値の変化にも目を向けておきましょう。
なぜ、やめると体重が戻りやすいの?
薬でおさえられていた食欲や満腹感のしくみが、やめると少しずつ元に戻るためと考えられています。体重が減ったあとの体は、もとの体重に戻ろうとする力がはたらくともいわれています。

チルゼパチドは、注射をやめてもすぐに体から消えるわけではなく、数週間かけて少しずつ抜けていきます。そのため、やめてすぐではなく、しばらくたってから食欲の変化に気づくこともあります。薬を使っている間に、食事の量や中身、運動の習慣をどこまで変えられたかが、やめたあとの体重にかかわってきます。
リバウンドしやすいのは、どんな人?
薬の力で食べる量だけが減り、生活そのものは変わっていない人ほど、やめたあとに戻りやすいといわれています。当てはまるものがないか、確かめてみてください。
- •食べる量は減ったが、食事の中身は前と同じ甘いものや脂っこいものが中心のままになっている
- •たんぱく質が少ない肉・魚・卵・大豆製品を、毎食はとれていない
- •運動の習慣がない歩く時間や、筋肉を使う運動がほとんどない
- •短い期間で大きく減った筋肉も一緒に落ちて、エネルギーを使いにくい体になっている可能性があります
- •体重を測らなくなった増えはじめたことに気づくのが遅れがちです
- •早食い・ながら食いが多い満腹を感じる前に食べすぎてしまいやすくなります
やめる前に、医師と相談しておきたいことは?
自己判断で急にやめず、処方した医師とやめる時期や方法を決めてください。とくに2型糖尿病の治療で使っている人は、やめると血糖値が上がるおそれがあります。
| 相談しておきたいこと | |
|---|---|
| やめる時期 | 目標の体重に届いた、副作用がつらい、費用が続かないなど、やめたい理由をそのまま伝えましょう |
| やめ方 | いきなりやめるか、量を減らしながらやめるかは、体調や持病をふまえて医師が判断します |
| 血糖値の管理 | 糖尿病の人は、ほかの薬に切りかえるのか、検査をどのくらいの間隔でするのかを確認します |
| 再開するとき | しばらく間があいたあとに再開するときの量も、自分で決めずに医師に相談します |
| 妊娠の予定 | マンジャロは妊娠中には使いません。妊娠を考えている人は、いつやめればよいかを早めに相談しておきましょう |

マンジャロとリベルサスは、何が違う?
リベルサスは、セマグルチドという成分の1日1回の飲み薬です。マンジャロと同じく日本では2型糖尿病の薬で、体重を減らす目的では承認されていません。
※2026年10月29日時点の価格(キャンペーン価格。3mgは30錠27,800円・60錠48,000円、7mg・14mgもあり)。入金確認後、届くまで通常1〜3週間、送料は全国一律1,000円。
- •一緒に使わない:ウゴービなどほかのセマグルチド製剤とは併用しないこととされています。マンジャロ・ゼップバウンドなどのチルゼパチド製剤とも重ねて使わないでください(ゼップバウンドの添付文書でも、GLP-1受容体作動薬との併用はしないこととされています)
- •飲み方:その日最初の食事や飲み物の前に、空腹のまま約120mL以下の水で1錠。飲んだあと少なくとも30分は、飲食やほかの薬を控えます
- •量:3mgから始め、4週間以上あけて7mgへ。急に量を増やすと、吐き気などが出やすくなります
- •切りかえ:マンジャロからの切りかえは、時期や量を必ず医師と相談してください
※リベルサス錠・ゼップバウンド皮下注の添付文書より。
吐き気や下痢、便秘などの胃腸の症状が出る可能性があるといわれています。飲み方や、効果を感じにくいときの見直し方は、リベルサスの仕組みのコラムとリベルサスの効果はいつから?のコラムをご覧ください。飲み忘れたときの対応はリベルサスの飲み忘れ・二度寝のコラム、7mgを2錠にしてはいけない理由はリベルサス7mgを2錠飲むのはNG?のコラムにまとめています。
やめたあと、体重を守るためにできることは?
筋肉を落とさないことと、増えはじめに早く気づくことが大切です。薬を使っているうちから、無理なく続けられる習慣をつくっておきましょう。

| 体重を守る生活のポイント | |
|---|---|
| たんぱく質 | 肉・魚・卵・大豆製品を毎食とり、筋肉の材料を切らさないようにします |
| 筋肉を使う運動 | スクワットなど、筋肉を使う運動を週2日以上。WHOがすすめている目安です |
| 体を動かす時間 | 早歩きくらいの運動を、1週間で合計150分以上が目安です |
| 体重を記録 | 週に1回は同じ時間に測り、増えはじめたら食事を見直すきっかけにします |
| 食べ方 | ゆっくりよくかんで食べ、満腹になる前に一度はしを置きます |
※WHO「身体活動・座位行動ガイドライン」(2020)より。持病がある人は、運動の内容を医師に確認してください。

体重が大きく減るときは、脂肪だけでなく筋肉も減るといわれています。脚の筋肉の落ち方が気になる方は脚の筋肉が落ちるサルコペニアのコラムを、体重が減ったあとの抜け毛が気になる方はGLP-1の薬で体重が減ったあとの抜け毛のコラムも参考にしてください。
やめたあとの食事は、何をどう変える?
量を我慢するより、満足感が続く組み合わせに変えていくほうが続けやすくなります。薬で少なくなった食事の量を、中身を整えながら保つイメージです。

| 食事の見直しポイント | |
|---|---|
| 主食 | ごはんは茶わんに軽く1杯を目安に。玄米や雑穀ごはんにすると、かむ回数が増えます |
| 主菜 | 肉・魚・卵・豆腐などを、1食に手のひら1枚分くらい |
| 副菜 | 野菜・きのこ・海藻を先に食べると、食べすぎをおさえやすいといわれています |
| 間食 | お菓子を買い置きしない。小腹がすいたら、ヨーグルトやゆで卵、ナッツを少し |
| 飲み物 | 甘い飲み物やお酒は、知らないうちにエネルギーが増えやすいので控えめに |
※厚生労働省・農林水産省「食事バランスガイド」などをもとにした一般的な目安です。糖尿病や腎臓病などで食事の指導を受けている人は、その内容を優先してください。
体重が増えはじめたら、どうする?
「ここまで増えたら見直す」という自分のラインを、やめる前に決めておくと安心です。ラインを超えても、手元に残った薬を自己判断で使いはじめるのはやめましょう。
- •見直すラインを決めておくたとえば「やめたときの体重から2kg増えたら」など、わかりやすい数字にします
- •1〜2週間の食事を書き出す間食や飲み物など、増えたものがないかを確かめます
- •運動の時間が減っていないか確かめる寒い時期や忙しい時期は、歩く量が落ちがちです
- •睡眠時間を確保する睡眠不足が続くと、食欲が増えやすいといわれています
- •それでも増え続けるときは医師に相談再開するか、別の方法にするかは医師と決めます
すぐに受診したほうがいいサインは?
使っている間もやめたあとも、次のような症状があるときは、薬を使うのをやめて早めに受診してください。
- •おなかから背中にかけての激しい痛みが続く・吐く急性膵炎の可能性があるといわれています
- •右の上腹部の痛み、熱、白目や皮膚が黄色い胆石や胆のうの炎症のサインのことがあります
- •冷や汗、ふるえ、強い空腹感、動悸低血糖の可能性があります。ほかの糖尿病の薬と一緒に使っている人はとくに注意
- •吐き気や下痢が続いて水分がとれない脱水から腎臓の働きが悪くなることがあります
- •のどの渇き・尿の量が増える・体重が急に減る糖尿病の人がやめたあとに血糖値が上がっているサインのことがあります
よくある質問
マンジャロは、どのくらい続ければいい?
決まった期間はありません。糖尿病の治療では、血糖値の状態を見ながら続けることが多い薬です。続ける期間は、効果や副作用、費用もふまえて医師と相談してください。
やめたあと、どのくらいで体重が戻る?
SURMOUNT-4では、やめたあとの1年間で体重が少しずつ増えていき、1年後には36週時点から平均約14%増えていました。戻り方には個人差が大きいので、やめたあとも週1回は体重を測り、早めに気づけるようにしておきましょう。
やめたあと、血糖値や血圧はどうなる?
セマグルチドの試験では、やめて1年で、血圧や血糖値などの多くが開始時の値に近づきました。2型糖尿病の治療で使っている人は、やめると血糖値が上がるおそれがあるため、代わりの治療や検査の間隔を医師と決めておきましょう。
やめたら、吐き気などの副作用もおさまる?
胃腸の症状は、薬が体から抜けるにつれて落ち着いていくことが多いとされています。やめたあとも強い腹痛や吐き気が続くときは、早めに受診してください。
量を減らしながらやめれば、リバウンドしない?
少しずつ減らす方法が体重の戻りをおさえるかどうかは、まだはっきりわかっていません。どのようにやめるかは、体調や持病をふまえて医師と決めてください。
一度やめたら、また使っても大丈夫?
医師が判断すれば再開できる場合がありますが、膵炎と診断されたことがある人は再開できません。間があいたあとの量は、自分で決めずに医師に相談しましょう。
マンジャロとゼップバウンドは、何が違う?
成分はどちらもチルゼパチドで同じです。日本では、マンジャロは2型糖尿病、ゼップバウンドは条件を満たす肥満症などの薬として承認されています。2つを一緒に使うことはできません。
マンジャロからリベルサスに切りかえられる?
成分も使い方も違う薬なので、切りかえる時期や量は必ず医師と相談してください。2つを重ねて使うことはできません。
まとめ
臨床試験では、マンジャロの成分チルゼパチドをやめた人の多くで、1年ほどかけて体重が再び増える傾向がみられました(平均では開始時より低い状態でした)。やめる時期と方法は自己判断せず、処方した医師と決めましょう。薬を使っているうちから、たんぱく質をしっかりとる、筋肉を使う運動をする、体重を記録するといった習慣をつくっておくことが、やめたあとの体重を守る助けになります。気になる症状があるときは、医師や薬剤師に相談してください。
お薬市場 編集部


この記事は、マンジャロ・ゼップバウンド・リベルサス錠の添付文書、臨床試験の論文(JAMA 2024、Diabetes Obes Metab 2022)、WHOのガイドラインなどをもとにした一般的な情報です(2026年10月29日時点)。医師の診断や処方に代わるものではなく、効果や副作用には個人差があります。マンジャロ・ゼップバウンド・リベルサスは医師の処方が必要な薬です。使用・中止・切りかえは、必ず医師か薬剤師に相談してください。個人輸入での使用は自己責任となり、医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。
参考・出典(2026年10月29日確認)
- •Wilding JPH, et al. Weight regain and cardiometabolic effects after withdrawal of semaglutide: The STEP 1 trial extension. Diabetes Obes Metab. 2022;24(8):1553-1564 https://discovery.ucl.ac.uk/id/eprint/10149199/
- •Aronne LJ, et al. Continued Treatment With Tirzepatide for Maintenance of Weight Reduction in Adults With Obesity: The SURMOUNT-4 Randomized Clinical Trial. JAMA. 2024;331(1):38-48 https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2812936
- •日本イーライリリー 報道資料(ゼップバウンドの効能・効果、マンジャロとの関係) https://mediaroom.lilly.com/PDFFiles/2025/25-02_com.jp.pdf
- •マンジャロ皮下注 添付文書(PMDA) https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/530471_2499422G1024_1_11
- •ゼップバウンド皮下注 添付文書(PMDA・2026年9月改訂) https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/530471_2499422G7022_1_06
- •リベルサス錠 添付文書(PMDA) https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/620023_2499014F1021_1_07
- •WHO guidelines on physical activity and sedentary behaviour (2020) https://www.who.int/publications/i/item/9789240015128
- •厚生労働省・農林水産省「食事バランスガイド」 https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/
- •お薬市場「配送について」 https://okusuriichiba.com/guide/shipping




