【抗ウイルス薬】バラシクロビルとは?ヘルペス治療の効果と特徴

💉 その他の治療薬|更新日: 2025年9月16日

バラシクロビルとは

バラシクロビル(Valacyclovir)は、ヘルペスウイルス感染症の治療に使用される抗ウイルス薬です。商品名「バルトレックス(Valtrex)」として広く知られており、1995年にグラクソ・スミスクライン社によって開発されました。アシクロビルのプロドラッグ(前駆体)として設計されており、体内でアシクロビルに変換されることで、より効率的にヘルペスウイルスの増殖を抑制します。

抗ウイルス作用メカニズム

1

体内変換

バラシクロビル→アシクロビル

2

細胞内取り込み

感染細胞に選択的集積

3

DNA合成阻害

ウイルスDNA複製を阻害

4

増殖停止

ヘルペスウイルス増殖停止

アシクロビルとの比較

薬物動態の比較

項目バラシクロビルアシクロビル
経口バイオアベイラビリティ54-70%15-30%
服用回数1日2-3回1日5回
血中濃度3-5倍高いベースライン
服薬コンプライアンス優秀困難
治療効果同等以上標準

バラシクロビルの優位性

  • 高バイオアベイラビリティ:効率的な体内吸収
  • 服用回数減:患者負担の軽減
  • 高血中濃度:より確実な治療効果
  • 速やかな症状改善:早期の疼痛・発疹軽減
  • 副作用軽減:胃腸への負担軽減
  • 再発抑制:長期投与による予防効果

適応症・治療効果

単純ヘルペス感染症

  • 口唇ヘルペス(HSV-1)
  • 性器ヘルペス(HSV-2)
  • ヘルペス性角膜炎
  • ヘルペス性皮膚炎
  • 免疫不全患者の重症ヘルペス
  • 新生児ヘルペス

水痘・帯状疱疹

  • 帯状疱疹(VZV)
  • 水痘(水疱瘡)
  • 帯状疱疹後神経痛の予防
  • 免疫不全患者の重症水痘

その他のヘルペスウイルス感染症

  • サイトメガロウイルス感染症
  • EBウイルス感染症
  • 臓器移植患者の予防投与
  • 再発抑制療法

用法・用量

疾患別用法・用量

🔴 単純ヘルペス(初発・再発)

  • 成人:500mg 1日2回 5-10日間
  • 重症例:1000mg 1日2回 7-10日間
  • 再発抑制:250mg 1日2回 長期継続

🟠 帯状疱疹

  • 成人:1000mg 1日3回 7日間
  • 高齢者:腎機能に応じて減量
  • 治療開始:発症72時間以内が理想

🔵 水痘(成人)

  • 成人:1000mg 1日3回 7日間
  • 治療開始:発疹出現24時間以内

💡 服用時の注意点

  • • 食事に関係なく服用可能(空腹時推奨)
  • • 十分な水分摂取(腎機能保護のため)
  • • 早期治療開始が効果的
  • • 症状改善後も処方日数分を完服

副作用

一般的な副作用

  • 頭痛(最多:約15%)
  • 吐き気・嘔吐
  • 下痢・腹痛
  • めまい
  • 疲労感・倦怠感
  • 皮疹・かゆみ
  • 食欲不振
  • 口渇

※ バラシクロビルは一般的にアシクロビルより副作用が軽微で、胃腸障害が少ないとされています

重大な副作用(稀)

  • 急性腎不全:腎機能低下、乏尿、浮腫
  • 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP):血小板減少、溶血性貧血
  • 中枢神経系症状:錯乱、幻覚、痙攣(高齢者・腎機能低下患者)
  • 重症皮膚障害:Stevens-Johnson症候群、中毒性表皮壊死症

重要な注意事項

禁忌・注意

  • • バラシクロビルやアシクロビルにアレルギーのある方
  • • 重篤な腎機能障害のある方(用量調節が必要)
  • • 免疫不全患者(高用量・長期投与時は慎重に)
  • • 高齢者(腎機能低下により副作用リスク増加)
  • • 妊娠・授乳中の方(医師の判断で使用)

相互作用・慎重投与

  • • 腎毒性薬剤との併用(アミノグリコシド系抗生物質など)
  • • プロベネシド併用時(血中濃度上昇)
  • • ミコフェノール酸モフェチル併用(血中濃度相互影響)
  • • 脱水時は腎機能悪化のリスク増大
  • • 大量投与時は水分摂取を十分に行う

免責事項

※この情報は教育・参考目的で提供されており、医学的アドバイスの代替ではありません。

※薬物の使用前には必ず医師・薬剤師にご相談ください。

※個人輸入薬の使用は自己責任となります。

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